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works. 06

見晴らし台のある家

使い勝手を含めた高い性能、居住性、そして デザイン。それらすべてが統合され、いつま でも気持ち良い走りが出来る車のような・・・ そんな住宅のあり方がテーマとなった新宅づ くりでした。 夫婦共に車が好きなので、敷地内に3 台の 駐車スペースを希望し、どのようにレイアウ トするかが設計の主題となりました。またあ えて1 階と2 階の生活を分けて考えることは せず、吹抜けで上下階のつながりを作る事で 空間に一体感を与え、連続する空間構成を意 識した住まいに。 1・2 階が日常生活を満たす場、屋上にある 見晴らし台は「空を眺める場所」心のゆとり を感じられる場となっています。

お客様の暮らし

夫婦のこだわりを詰め込んだ、 二人三脚の家づくり

建築家とつくる、 妥協をしない家づくり。

東北新幹線宇都宮駅からほど近くにお住まいのK様ご家族。ご夫婦とお子さんの3人暮らしです。K様夫妻はそろって大手自動車メーカーで車の設計に携わっているとのこと。私生活でも車に対するこだわりは相当なものでした。「乗りたいバイクがあって二輪の免許を取りました。同じように、好きな車に乗るために自動車の免許も取ったんです」と奥様。一方ご主人も「今まで乗ってきた車の模型はすべて揃えています。いま妻が乗っている『プジョー205』は限定カラーだったので整備士の知人にカラーリングをし直してもらったんです」と大好きな車への惜しみない愛情が伝わってきます。現在も、ファミリー用のステーションワゴンとコンパクトスポーツカー、そして奥様のプジョー205を所有しているそうです。そんな仕事もプライベートも車への愛が溢れるおふたりの家づくりは、どのような道のりだったのでしょうか。「この地で家を建てると決めてから、いろいろな住宅会社を見て回りました。でも、どこも『何か違うな』と感じていたんです」とその当時はなかなか住宅会社を決められなかったそうです。そんな時期に訪れた建築家説明会でついに転機が訪れます。「この人たちと家をつくりたいと思いましたね。ご夫婦で建築家をされていて、共働き。そして北欧のデザインが得意と聞いて、僕たちと似ていると感じました」とその共通点にシンパシーを感じたようです。この出会いから3年後、「いざ家を建てるとなったときに、僕たちを繋いでくれたのが第一住宅でした」とご主人は語ります。こうしてようやくK様夫妻と建築家夫妻の家づくりがスタートしました。

理想の空間が家族との 時間をつくりだす。

ジャンルは違えどともに“設計”を生業としているという点は家づくりに影響したのでしょうか。奥様曰く「私たちは理系の人間なので、理由が分かれば、納得するのも早いんです。その点、提案いただいた内容には、すべてきちんとした理由がありました。それも一方的な押し付けではなく、私たちの希望に対して『こういう方法もありますよ』という提案型のスタンスをとってくれたので、それも嬉しかったですね」とのこと。最終的には3つの案が残ったそうですが「私たちがこの家でこだわったポイントが決め手になりました。それは、リビングとダイニング、キッチンを仕切るということです」と奥様。「食事をする時に、テレビを見ながらというのは、もったいないですから」とご主人がこの間取りに込めた意味を語ってくれました。以前住んでいたアパートは対面キッチンだったそうで、「料理の臭いがリビングのものについてしまうのが嫌でした。でも今はまったく気にならないですね」と満足気です。そしてご夫婦の趣味を連想させる空間はやはりインナーガレージ。外装の『ガリバリウム鋼板』との統一感も素晴らしいです。いつもは奥様の車が駐車されているそうですが、この日は点検のため空車。しかし、そこで目を引いたのがツールワゴンです。こちらはご主人のものだそうで「学生時代からコツコツと集めているんです。壊れたら自分で修理しての連続でしたから(笑)」。お話を聞くと工具からツールワゴンまで、すべて一級品。今でも大切に扱われているのがわかります。この家の構造的な特徴は、1階から3階までが空気の流れを遮ることなく吹き抜けているということ。「栃木という土地は、夏は暑くて冬は寒い。それでもこの家では、夏は窓を開けておくだけで過ごせますし、冬でも少しの暖房で快適ですよ」ご主人。そして3階には「この家には庭がないので、せめて外を感じる場所を」とつくったのが、屋上テラスです。「毎年、夏祭りであがる花火がここから見えるんです」と、ここが夏の特等席のご様子。

これからもこの家と。 家族で歩む家づくり。

この家に住んで2年が過ぎたK様家族。まだまだこの家でやりたいことがあるようです。「本を読むのが好きで、その時間を快適にするためにちょっとお高いチェアを買いました。でも、出産や子育てでばたばたしていて、まだ使えていないんです」は奥様の言葉。「子どもがもう少し大きくなってひとりで遊んでいられるようになったら、本の整理から再開します」とつづけます。そのお子さんは現在2歳。大きくなったら子供部屋もつくりたいそうです。「2階のリビングを仕切ってこの子の部屋にしようと思っています」とその時々の家族の暮らしに合わせて、自分たちで手を加えていくことも前向きなK様夫婦でした。取材でおふたりのお話を聞いていると、「本当に二人三脚でつくってきたのだ」と感じました。それはこだわりのポイントも、建築家との打ち合わせで「疑問に思うことがなかった」というところも、ふたりとも同じことおっしゃっていました。リビングにレイアウトされた車の模型も、こだわりのデンマーク家具も素敵。ただ、ひとつ気になったのがいたるところに目に入る『深緑』の配色です。ご主人に伺うと「妻の好きな色なんです」とのこと。たしかに、バイクに車はもちろん、洗面台のタイルやキッチン、ポストにソファー、スニーカーに至るまで深緑でした。こうしたご夫婦の色が家に溶け込んでいるのも注文住宅だから叶えられた、ひとつの住まいの形だと思う1日になりました。

所在地 /宇都宮
家族構成/夫婦+子ども1人
構造規模/木造2階建+階段室塔屋
敷地面積/123.52㎡(37.36坪)
延床面積/127.89㎡(38.68坪)

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