2026.04.01

高性能住宅とは一般的に高気密・高断熱住宅のことで、「気密性をあらわすC値」「断熱性をあらわすUA値」の数値が小さいほど高気密・高断熱です。
近年は標準仕様で高気密・高断熱住宅を提供している工務店などが増えていますが、インターネット上で「高額な費用をかけてC値・UA値にこだわっても意味がない」という意見を見かけることがあるため、「何を基準にして家の快適性をはかるべき?」とお悩みの方が多いのではないでしょうか。
今回は冬が寒くて長い栃木県で北海道を上回る高気密・高断熱性能を持つ住宅を建築している『第一住宅』が、C値・UA値本来の価値を、わかりやすく解説します。
1年を通して快適に暮らせる家づくりのために、ぜひ最後までごらんください。
第一住宅は、高気密・高断熱性能を追究している工務店です。
栃木で家づくりを依頼する工務店をお探しの方は、お気軽にお問い合わせください。


目次

はじめに、C値・UA値の意味を簡単におさらいしてから、「C値は意味ない」という意見を見かける理由をご紹介します。
「C値は気密性」「UA値は断熱性」をあらわす数値です。
C値・UA値はそれぞれ別の役割を持っていて、数値の計測方法も異なります。
| 項目 | C値(気密性能) | UA値(断熱性能) |
|---|---|---|
| 何を表すか | 家の隙間の面積 | 室内の熱が外皮(窓・ドアなど)を伝わって屋外へ逃げる際の熱損失量 |
| 役割 | 断熱材・換気設備本来の性能を発揮させ、快適に整えた室内環境を維持しやすくする役割 | 家全体を魔法瓶のように包む役割 |
| 性能不足の状態 | 暑い・寒い・湿気や汚れた空気が滞留しやすいなどの問題が起きる | 室内の熱が屋外へ逃げやすく冷暖房効率が下がる |
| 性能の定義 | 数値が小さいほど高性能 | |
| 決定方法 | 専用機器を使って実際の家で測定 | 「家の外皮面積」に対する「断熱性に関わる建材(窓・ドアなど)からの熱損失量」の割合を計算して算出 |
| 高性能値の目安 | 0.5以下 | 0.46以下 |
「C値は意味ない」と言われる主な背景には、以下のような実務上の制約から生じた「法令上の基準がない」という現状があります。
法令上の基準がないことで以下のような要素が優先されやすくなり、「C値は意味がない」という意見につながっています。

C値・UA値は、「片方だけが極端に優れている・極端に不足している」どちらの場合も、室内環境に問題が生まれます。
実現するべきC値・UA値の基準もご紹介します。
以下のとおり、C値・UA値のバランスが悪いと家全体の快適性を維持できません。
そのため、C値に法令上の基準がなくても、UA値とバランスよく整える必要があります。
| 組み合わせ | 快適性 | 清浄性 |
| C値:小 UA値:大 | 冬:窓やドアから暖気が逃げる 夏:日射熱が室内にこもる | 結露、結露によるカビが発生しやすい |
| C値:大 UA値:小 | 冬:隙間風で常に底冷えする 夏:湿気を含む高温の空気が滞留しやすい | カビが発生しやすい |
| C値:大 UA値:大 | 室内が屋外よりも寒い・暑いと感じる | 結露、結露によるカビが発生しやすい |
工務店などのホームページにUA値のみが提示されている場合には、C値も直接確認しましょう。
C値も高性能を表す数値であることを確認のうえで、家づくりの依頼をご検討ください。
高気密のC値の基準は、以下のとおりです。
| グレード | C値 | 隙間の目安※ |
|---|---|---|
| 高気密 | 0.5以下 | ハガキ約0.5枚分 |
| クリアしたい数値 | 1.0未満 | ハガキ約0.7枚分 |
| 性能不足 | 1.0以上 | ハガキ約1枚分以上 |
※延床面積30坪程度の住宅を想定しています。
高気密が標準仕様ではない工務店などに高気密を依頼する場合には、設計の早い段階で要望を伝える必要があります。
施工が始まってからでは気密性を調整するのが難しいことを、念頭に置いておきましょう。
なお、気密測定を標準仕様に含めていない工務店などに家づくりを依頼する場合の気密測定費用の目安は、5〜10万円/回ほどです。(気密測定は数時間で実施可能です)
第一住宅は、業界トップクラスの超高気密住宅を建築し、全棟で気密測定を実施しております。
栃木で家づくりを依頼する工務店をお探しの方は、お気軽にお問い合わせください。


こちらのページで、第一住宅が建築する住宅の換気性能をご確認いただけます。
UA値には「断熱等級」という指標があり、断熱等級のグレードは4〜7です。
国は2030年に建築基準法上の断熱等級を5に引き上げることを予定しているため、高グレードのUA値を実現したい場合には、断熱等級6以上を工務店などに依頼することをおすすめします。

※日本の国土は南北に長く地域によって温冷環境が異なるため、UA値の基準は地域によって定められています。
家づくりを依頼する工務店などを選ぶ際には、ぜひホームページなどで標準仕様のUA値をご確認ください。
標準仕様で高断熱を提供している場合は、追加費用なしで快適性を保ちやすい家づくりができる可能性があります。
こちらのページで、「室内の温度差解消」など高断熱住宅の魅力をご確認いただけます。

ここまでC値・UA値のバランスの重要性をお伝えしてきましたが、「換気性」もC値・UA値との組み合わせで欠かせない性能です。
現代の住宅は、接着剤などを使用し、クロスや合板などを組み合わせて建築するため、ホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物が室内に放出されます。
そのため、適切な換気量確保(1時間で室内の空気の半分を入れ替え)を目的に、新築建物には24時間換気システムの設置が義務付けられています。
(ホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物によるアレルギー症状などが社会問題となり、24時間換気システムの設置が義務となりました)
「換気システムによる換気量」が「家の隙間から勝手に出入りする空気の量」を上回らないと揮発性有機化合物などを適切に屋外へ排出できないため、換気性・C値・UA値はバランス良く組み合わせる必要があります。
換気システムの種類は以下のとおりで、工務店などの標準仕様として使用製品が決まっているのが一般的です。
| 種類 | 給気方法 | 排気方法 |
|---|---|---|
| 第一種換気 | 機械 | 機械 |
| 第二種換気 | 機械 | 自然 |
| 第三種換気 | 自然 | 機械 |
住宅で使用するのは、第一種換気システムor第三種換気システムどちらかです。
第二種換気システムは「室内が屋外よりも気圧が高い状態をつくり、ウィルスなどを侵入させないシステム」のため、病院の手術室・精密機器を取り扱うクリーンルームなどに採用されます。
換気システムは標準仕様の設計に組み込まれているため、変更を希望する場合には早い段階で工務店などに相談する必要があります。
第一種換気システム・第三種換気システムのメリット・デメリットをご紹介するので、選択の参考にしてください。
| 種類 (推奨C値) | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 第一種換気システム (0.5以下) | ・熱交換器搭載の場合は外気が快適な温度に変換されて室内に流入 ・外気中のウィルスなどを給気フィルターがキャッチするため室内の空気を清浄に保ちやすいがきれい ・給気・排気ともに機械制御なので各部屋の換気量が安定する | ・初期費用・電気代が第3種より高い ・ダクト清掃などの維持管理が大変 ※ダクトレスの製品もある |
| 第三種換気システム (1.0未満) | ・導入コストが安価 ・構造がシンプルで故障しにくい ・フィルター掃除が簡単 | ・給気口の位置によっては冬に寒さ・夏に暑さを感じやすい ・熱損失が大きく冷暖房費が上がる |
第一種換気システム・第三種換気システムどちらも、C値の数値が大きいと本来の性能を発揮しません。
最も高性能な第一種換気システムを選択しても、C値の数値が見合っていないと初期投資や電気代が無駄になるため、C値に適した換気システムを選択していただけると幸いです。
第一住宅が建築する住宅は、気密性・断熱性が非常に高いため、熱交換器搭載の第一種換気システムを採用しています。
栃木で花粉・PM2.5などを室内に滞留させない家づくりをご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。


こちらのページで、第一住宅が建築する住宅の換気性能をご確認いただけます。
インターネット上で「C値は意味ない」という意見を見かけますが、C値は全国的な一定基準を決めて運用するのが難しい数値ではあるものの、実際には快適な家づくりに必須の性能です。
今回ご紹介した情報を、工務店選び・家づくりの参考にしていただけると幸いです。