2024.12.10
先月の11月29日に令和6(2025)年度補正予算案が閣議決定され、「子育てエコホーム支援事業」の後継補助金として、最大160万円の「子育てグリーン住宅支援事業」が発表されました。今回の記事では、継続的に予算が組まれる住宅(新築時)への支援金の背景と、今回より追加されたGX志向型住宅の基準とメリットについてまとめてみました。
2024年度の「子育てエコホーム支援事業」は、長期優良住宅:最大100万円とZEH住宅:最大80万円という2分類の補助金制度でした。それに対して、新補助金「子育てグリーン住宅支援は、先ほどの2分類に加えて「GX志向型住宅:最大160万円」という分類が追加されました。
新分類の「GX志向型住宅」は、今までの最高補助金額100万円→160万円に増額されたことを考えると、2025年度の新築支援のメインは「GX志向型住宅」ということになるのではと思います。
新分類追加によって、子育てグリーン住宅支援事業(新築時)では、『長期優良住宅:100万円→80万円 ZEH住宅:80万円→40万円』と、現行の2分類については補助金額が大幅にダウンとなりました。そのため2025年度の子育てグリーン住宅支援事業を活用する場合、補助金面から考えると長期優良住宅orGX志向型住宅がおすすめです。
GX志向型住宅は、 ZEH水準を大きく上回る省エネ住宅のことで、補助金対象となるには以下の3つに当てはまる必要があります。
この3つの基準について、実際に第一住宅で建築中のお客様邸の省エネ住宅の評価書を基にご説明します。
「断熱等性能等級6以上」というのは、栃木県や群馬県などの5地域では「UA値0.46以下」ですと「6以上」になります。長期優良住宅やZEH基準は「UA値0.60」なので、はるかに高い断熱性能を求めていることになります。
一次エネルギー消費量とは住宅が一年当たりに消費するエネルギー量のことを指します。住宅で使用する冷暖房機器や換気設備、給湯機器や照明器具などのエネルギーを合計したものとなり、いわゆる「年間の光熱費」と言い換えることもできます。
この光熱費を、省エネ基準(2025年4月~義務化決定)で定められている一次エネルギー消費量から、さらに35%以上削減した状態にするという基準です。
ちなみに、現在の一次エネルギー消費量における最高等級は省エネ基準よりも20%以上削減された状態の「等級6」ですので、今回の削減率はそれを上回る数字です。
そして、上の図は再生可能エネルギーを除いた一次エネルギー消費量の削減率を赤枠で囲っています。このように、補助金を受け取る場合はしっかりとした数値を基に評価されますので、評価書は必須となります。
これは簡単に言うと「太陽光パネルを設置してくださいね(自家発電)」ということになります。GX志向型住宅では「一次エネルギー消費量が35%」ですので、すでに消費エネルギー自体が減っているので、±0にするために載せないといけない太陽光パネルの量(kw)はZEHなどよりも少なくて良いということにはなりますが、それでも最低でも5kw以上は載せないといけなくなりそうです(建物の大きさや設備にもよりますが。。。)。
これは、赤枠で囲んだところが、再生可能エネルギーを含んだ一次エネルギー消費量の削減率になります。このお客様邸は太陽光パネルを10.3kw搭載した、92.3㎡のお家で150%の削減となります。
もしも、今現在家づくり進行中で、そのお家が「長期優良住宅」レベルだとします。補助金が80万円ではなく160万円ほしいので「GX志向型住宅」にグレードをアップしようとした場合に、その差額が80万円以内であれば、「GX志向型住宅」を目指した方がお得に家を建てることができ、かつ今後のランニングコストも減らせるのでメリットは大です。
ですが、当初の予定よりも80万円以上のコストアップになるのに、頑張って「GX志向型住宅」にするというのは、総予算(ローン支払いなど)にもかかわるので、お家の担当者とよく相談の上、検討してみてください。
第一住宅はG断熱等級6「UA値0.46以下」をお約束数値としております。また、一次エネルギー消費量の削減率も「35%以上」で、再生可能エネルギーを含んだ一次エネルギー消費量の削減率「100%以上」のお家を建てていますので、「GX志向型住宅」の160万円の補助金に適合します。
もちろん、太陽光パネルを搭載しないで、長期優良住宅(断熱等性能等級「5以上」かつ、一次エネルギー消費量の削減率も「20%以上」)の補助対象もご希望により可能です。
これから家づくりをお考えの方で、最大補助金160万円を受けられる「GX志向型住宅」に興味のある方はお問い合わせください。
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