2025.07.22
家づくりで間取りを考える際に、「明るい家」を希望することは、健康的で心地よい住まいになるために、絶対に必要なことです。太陽の光や自然の風を上手に取り込むには窓の計画が重要なポイントになります。今回は、光を季節にあわせて上手に取り入れるコツについてご紹介します。
6月21日が、今年の夏至でした。太陽が最も高く昼の長さが最も長くなる日が夏至で、この日を境にどんどん暑くなっていきます。

太陽の南中高度(太陽が1日のうちで最も高く昇るときの角度)は、上記の図のように季節によって変わります。これをうまく利用して、採光計画や窓の計画をすることで快適で心地よい家づくりになります。
太陽の南中高度はその地点の緯度を使って計算します。栃木県小山市は北緯が約36.1度なので、下記となります。
この角度が、家に対してどう変わるかというと、夏至は、太陽が一番高いため、建物内への日の入り方は窓から数センチ程度となります(下図参照)。
この角度を考慮して軒の出や庇を計画すると、効率的に夏の日差しを遮ることが可能です。
軒の出の大きさを決める際は、夏の日差しを遮り冬の日差しを取り込めるように計画するのがベストです。これは、設計担当者に確認すると良いでしょう。
一般的に、北側に比べ南側のスペースは明るくなります。ただし、南は光が強くなるため。むやみに窓を大きく、多く設ければ良いというものでもありません。
また、例えば道路や隣家が迫っている場合などで外部からの視線が気になり南側の窓のレースカーテンを1日中閉めていること。

これでは、せっかくの採光を遮ってしまうことになります。このようなことを避けるためには、設計段階で窓の計画をしっかり行い、たとえばハイサイドライトにしたり、腰窓にするなど光を取りいれつつも外部の視線を気にしない窓計画を行いましょう。
北側は暗いからと窓を小さくしがちですが、実は強すぎず穏やかな採光を1日中得られるのが北側窓。そのため、間取りによっては大きな窓を設けることもおすすめです。
北側に洗面室や脱衣室などである間取りの場合は、ハイサイドライトやスリット窓などが計画しやすいでしょう。

朝日は東から昇りますので、健康的な生活には東の採光はおすすめです。寝室を東に設けたり、洗面スペースを設けることで、朝日を浴び1日の生活のスタートを切るスイッチとなります。
ただし、寝室に窓を設ける際は、ベットの高さと窓の位置を気を付けましょう。あまり低い位置に窓を設けると落下する危険があります。高い位置につけるか、スリット窓などで計画すると良いでしょう。
また、西は太陽が沈みます。先ほどお話した夏の採光角度で光が部屋の奥まで届かないことを説明しましたが、夕方になると太陽高度が下がるため、西窓はしっかりと光が入り込みます。
そのため、西窓に関しては大きくしすぎないことをおすすめします。
いかがでしたか?窓の計画は、快適で健康的に生活するためにはとても大切です。ですが太陽は季節によって角度が違ったりと窓計画は簡単ではありません。ぜひ、設計段階で相談できる建築家といる工務店などでの家づくりをおすすめします。

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