2022.05.24
住まいにとって、湿気は大敵。カビやダニなどの発生原因になったり、それによる健康への影響も気になります。日本は湿気が多い国。木造住宅には湿気対策が欠かせません。家族と住まいを守り、快適に梅雨を過ごすための湿気対策や、湿気に強い家づくりについてご紹介します。
風通しを良くする窓の配置は、部屋の2面に、できれば対面で設置することです(風は窓が一つの場合にはその空間を抜けることはありません)。こうすることで、風が風上から家や部屋の中を通って風下へと、風の通り道を作ることができ、室内に効率的に風を流すことができます。
さらにポイントは、南北に風の流れを作れること。また、特に南側を大きく、多く窓を配置しがちですが、実は北側も少し大きめの窓を配置すると風の通りがよくなります。
また、あたたかい空気は上に移動するため、入口を低く出口を高くすると、風が吹かない日でも温度差によって空気が通るようになります。これを「創風」といいます。創風をうまく行うには、1階から2階、もしくは同じ階でも床付近から天井付近のように、窓の高さをずらし「縦の空気の通り道」を確保することが重要です。
梅雨時期でも晴れた日は収納の扉もあけて、換気が中々できない場所にも風を送ることも大切です。カビやダニは湿気だけで発生するわけではありません。ホコリなどのカビの餌となるものがあったり、空気の動かない環境もカビの発生原因になります。風を家の隅々まで送ることで家の中の空気が動き(ホコリも動きます!)、結果的に湿気対策=カビ・ダニ対策になるのです。
無垢の床材とは、天然の木をそのまま加工した木材のことです。天然の木には、水分を引き寄せる成分が含まれており、空間の湿度に反応して、冬の乾燥した時期には水分を空気中に放出し、逆に梅雨のような湿気の多い時期には余分な湿気を吸収するという天然の調湿性能があると言われています。この調湿性能は、切られて床材に加工されても維持されるのです。
高気密住宅とは、すき間のない住宅のことです。高断熱にこだわる方が多い反面、高気密に対してはそこまでこだわる方が少ない現状ですが、じつは断熱と同じくらい気密性能は大切です。
梅雨の時期は家の中に入ってくる湿気をどんどん外に出す必要があります。エアコンの除湿機能でも空気中に含まれている水分を外に放出することはできますが、気密の低い住宅では、せっかく外部に湿気を放出しても、隙間から水分を含んだ外気がどんどん室内に侵入してきます(温度も湿度も基本的には高いところから低いところに流れ込んできてしまうため)。せっかくエアコンで快適な空気環境を作ったとしても、台無しにしてしまうことになります。
ここで重要なのが、効率的に計画的に換気をする、第一種換気です。第一種換気は、外部からの空気は湿気を取り除いて室内に取り込むタイプ(全熱交換型)や室内の空気を外部に放出する際、湿気も一緒に放出し、外部からの空気は、湿気を取り除いて室内に取り込むタイプ(顕熱交換型)があり、どちらも調湿された室内の環境をキープしてくれます。この計画的な第一種換気には気密性の高さが不可欠です。
<体を元気にする高気密!そのワケ教えます>でもご紹介していますが、気密性を高くすることは体を元気に=健康にもつながります。ぜひ、一度ご体感ください。
家づくりとしっかり向き合うスタッフのいる栃木県小山市の工務店です。モデルハウスご見学予約はこちらから→リアルサイズモデルハウス『空門の家』