賃貸アパート住まいで手狭に感じていたというNさんご夫妻。お子様が小学校入学前までに家を建てたいなと家づくりを始められたそうです。建築地はNさんのご実家の敷地内と決まり、次は建築会社を探そうと夫人がSNSを見ていた際に、第一住宅のモデルハウスを見つけ、外観を気に入ったことがきっかけでモデルハウス見学が始まったそうです。
デザイン性に惹かれたことがきっかけで第一住宅に来場したそうですが、モデルハウスで体感した空気感やインテリアで使用している鉄骨階段、無垢材なども気に入り、また決まったものから選ぶのではなく、自分たちの要望を柔軟に取り入れることができる建築家との家づくりは「私たちにピッタリ」と、第一住宅での家づくりを決めたそうです。
「山の中の旅館に泊まるのが好きだから、自宅でも“旅館ごっこ”がしてみたい」という家づくりのイメージは夫妻共に固まっており、建築家との打ち合わせがスタート。「建築家と話をする事なんて、自分たちの生活の中で起こると思っていなかったので、最初は緊張しました」とNさん。
ファーストプランを見た時の感想は、「予想以上に良くて「おー!!!」ってなりました。」と夫人。南側にお風呂や洗面を配置した予想を超えた提案に、驚いたと話しますが、「この家のコンセプトや風の入り方、太陽の角度などを細かく説明してくれ、建築家ならではの工夫を感じ、全てに納得できました」。
玄関に入るとすぐ、ガラス超しに坪庭の植え込みが目に飛び込むホールは、旅館をイメージしたデザイン。四季を楽しむ余裕と余白のある暮らしへの望みを見いだし、日常の中で実現できる仕掛けを設計に盛り込んでいます。「ちょっとした贅沢感が気に入っています」とNさん。
栃木名産の大谷石を貼った壁の手前は季節の草花を飾るのにちょうど良いフォーカルポイントに。この余白空間が、家全体にゆとりを与えています。「大谷石の素材感にあわせてしつらえをするのが楽しみのひとつです」と夫人。
石貼りの壁に沿って室内へ進むと、小上がりの和室に突き当たります。玄関から最も遠い場所に配置したことで、落ち着きと非日常性が備わった要望通りの和室に仕上がりました。ここにもしつらえの場所として床の間も設け、節句ものも存分に飾れるゆとりの広さになっています。ひと際目を引く格子戸は「ビジュアル的にも旅館のような和モダンな雰囲気と贅沢感は欲しかったので、造作の格子戸はこだわりましたね。一番、予算も使いました(笑)非日常性も感じられます」。
洗濯物の外干し用にバルコニーを要望していたそうですが、第一住宅の家は室内干しで乾くと聞いて却下したそうです。「乾燥機を使わなくても、本当にカラっと乾くことには驚きましたね」と夫人。また、以前の住まいは夏場、仕事から帰宅すると室温32℃なんてこともあったそうです。いくら冷房をかけても冷えず、ずっと暑かったと話します。ところが、「今は帰宅して玄関を開けるとすでに涼しいし、冷房を付けるとすぐ快適室温に。暑くない!って凄いなと一番感動した出来事かもしれません」と夏の暮らしがとても快適だそうです。
もう一つ驚いたことは、以前のアパート住まいの時とは違い、お子様たちがおもちゃをすすんで片づけるようになったことだと話します。遊べる空間が広いことでストレスもないようですし、不要な物は片づけた方が自分達も快適に遊べるんだと分かっているようだと、お子様たちの成長も感じられているご様子です。
欲しいと考えていたスペースも「本当に必要なのか?と建築家とじっくり話し合いながら決められ、必要なもの、諦めるものを選択できました」とNさん。西側に窓がなくて暗くならないか?南側に水まわりがあるおかげでLDKが暗くならないか?など「少し心配はあった」そうですが、住んでみるとまったく問題がなかったそうです。無駄を省いて全体的なコストを下げつつ余白スぺースをもうけたことで、ゆとりもうまれたと言います。
「あーしとけば良かったという後悔はないですね。さすが建築家は凄い、計算されている」と感動しきりです。「暮らしやすいうえに、家のあちこちで旅館のような贅沢さや、しつらえ空間があり、とても満足しています」。お子様たちが大きくなり和室でのんびりお酒を飲みながら“旅館ごっこ”が出来る日を楽しみにしているご夫妻。来年の夏は家族みんなでテラスに座り、スイカを食べることがお子様の夢だと楽しそうに話してくださいました。
所在地/栃木県下野市
家族構成/夫婦+子供3人
構造規模/木造軸組工法
敷地面積/411.5㎡(124.4坪)
延床面積/104.3㎡(31.5坪)
UA値/0.37w/㎡・K
C値/0.37c㎡/㎡