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施工事例


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宇都宮市|景色を愉しむ段差の家

宇都宮市|景色を愉しむ段差の家

過ごしてきた時間が カタチにした“持ち家”への思い

「普段は僕が取材をする側の立場なんですよ」と話すのは、東京で企業の広報関連の業務を担当しているMさん。ともに暮らすのは、高校で教師をされている夫人と、仲良くペアルック姿で登場した4歳と7歳になる2人の息子さんです。Mさんご夫妻が現在の家を建てたのは、2009年9月のこと。もともと建築や住宅に興味があったと語るMさんは、自分たちが家づくりをするずっと前から住宅専門誌を毎⽉購読するほど。「建築そのものに興味があって、どんどん想像が膨らむんですよ。ただ、どの建築家が、どういったテイストの家をつくるかは、まったく意識していなかったんです」。

ウッドデッキ

Mさんは、この家を建てる前は、デザイナーズの賃貸マンションに住んでいたそうで、そこも「独特な空間だった」と夫人が教えてくださいました。「当時、住宅会社に勤めていた私でも、主人の家をはじめて訪れた時は『こんなマンションがあるのか』と、度肝を抜かれましたよ(笑)」。その物件は当時も、今もこの栃⽊では珍しい、建築家が⼿がけたデザイナーズ物件の一室。Mさんは一目惚れだったそうです。「賃貸情報誌を見るときは、パラパラとめくりながら間取りだけを⾒ていくんです。個性があって目に止まったものだけをじっくり吟味します。そのマンションは他とは明らかに違いましたね」と当時の様子を楽しげに語ってくれました。そのマンションでの生活が、のちの家づくりに大きな影響を与えることになります。

リビング

「私もそこで暮らしはじめてから、毎日家に帰るのが楽しみになりました。住まいに飽きないんですよね。だから『だれの真似でもない⾃分たちらしい家に住みたい』という主人の意見にも素直に賛同できたんです」と語るのは夫人。建築家が手がけた空間での暮らしを経て芽生えた「いつかは持ち家を」という思いが、Mさんご夫妻の家づくりをスタートさせることになります。

自分の足で見つけた 理想の眺めを、そのままに

「ずっと昔から海の見える家に住むのが夢でした。でも栃木ではそれは不可能です。だから海にかわる、広く開けた眺望をひたすら探し続けました。この家の眺めにはとっても満足しています」。Mさんがそう話すように、土地探しはすべてご自身で行われたそうです。「広い眺望を確保できる⾼台を見つけるために、等高線が描かれた地図を買いました。その標高を目安にして、地形をなぞるように、ひたすら車を走らせる日々を送りましたよ(笑)」。

そして、ようやく見つけた理想の土地は、偶然にも夫人が生まれ育った町でした。土地を先に購入されたMさんは当初、大手の住宅会社での設計・施工を予定していたそうです。しかし、夫人が見つけてきた、第一住宅が主催する建築家とのマッチング会の情報を得て意識が変わります。「⾃分たちが希望する建築家と⼀緒に、それも予定した予算の中で家づくりをできることが意外でした」。これまでに多くの建築を見てきたMさんには、もともと琴線に触れるデザインがあったそうです。

「持ち家を意識するずっと前からこのテイストがいいなと思っていた家がありました。すると、その建築家さんと家づくりができることになったんです。担当してくれた方が『大丈夫ですよ。声をかけてみましょう!』と言ってくださって」。憧れの住宅を手がけた張本人との家づくりは、実にスムーズに進みます。基本にあるコンセプトは「眺望を活かした空間」であること。それを実現させたのが、この家の最大の特徴でもある、空に向かって開けたリビングとウッドデッキでした。リビングは壁の配置を工夫することで、ドアを作ることなくゆるやかにスペースを区切り、さらに段差をつけることで、下から見上げるような3つのフロアを形成。

そして、その視線の先には、さえぎる建物はなにもなく、空と田園風景が広がります。「開放感をうみ出すためには、ガラス張りで、視界を遮らないようにする必要があると思っていました。でも、実際にそうしてしまうと、住宅街では暮らしにくくなってしまうというご提案をいただいたんです」。隣接するお家がある以上、ガラス張りの家は生活空間を透明化していることと同じ。そうなるとせっかくの景色をカーテンで覆って暮らさなければならないのです。Mさん宅は、設計の段階で、周りの建物の高さまでを計測し、外からの視線をシャットダウンできるスキップフロアを計算してつくることで、開放できる窓と景色を手に入れました。

これからも、ずっと、 この家とともに

ひとつひとつの部屋が区切られていて、それぞれに使い方も決められている。Mさん宅はそういった一般的な住宅とは、一線を画しています。そこには家づくりをはじめる前から抱いていた、ひとつの考えがありました。「申し訳ない話ですが……」と前置きをして語ってくれたのはMさん。「あえて子どものことは、いっさい考えずにつくろうって決めていました。子どもを主体にした家は、20年後、30年後に絶対に困ります。例えば、使わない部屋が増えたり、物置のための部屋になってしまったりね」。

ご実家でそういった状況を目にしてきたからこその英断だったのかもしれません。仕切りがなく、ハコとしての部屋がないので、フレキシブルな空間活用が可能。そんな物件の特性を活用した将来的な暮らし方も、しっかりと想像しているようです。夫人曰く「今は子ども達のスペースもふたりで1つですが、大きくなったら間仕切って2つにする。狭く感じるのだったら後々は別の部屋だって彼らのスペースにしてしまう。どこをどう使うかを自由に組み替えられるのは、この家の特徴かもしれないですね」と、これからの家との付き合い方を教えてくださいました。

今後は、デッキに屋根や離れとして使える⼩屋を設置することも検討しているそう。また竣⼯当時から悩んでいるのがお庭だといいます。「焼杉の外観が醸し出すこの家の世界観を活かせるような庭をつくろうと思うと、なかなか難しくて……」とまだまだ家づくりの途中のようです。はじまりはイメージもしていなかった、建築家との家づくり。その中で生まれた世界でたったひとつのマイホームには、家族にとってとても大きな、目には見えないものを残してくれていました。

それを印象付けたのがMさんの言葉。「なぜ、新幹線に乗ってまで、毎日この場所から通勤しているのか」という質問に対する答えでした。「それは、この家があったからです。迷わず『絶対にここにいたい』って思いましたから。体は辛いですけど、これからもずっと。海外赴任を命じられない限りはですが(笑)」。見渡せば、パパとママ、そして子どもたちが、同じ空間でそれぞれに別の活動をしている。それが違和感なく成立するM様邸は、きっと20年後も30年後も、使い方を変えながら、常に理想の形をつくり続けていくのかもしれません。

外観

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所在地 /栃木県宇都宮市
家族構成/夫婦+子供2人
構造規模/木造2階建て
敷地面積/265.07m2(80.18坪)
延床面積/122.97m2(37.20坪)

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