2020.04.30
木造在来工法で建てられた家はどんな腕の良い大工が建てたとしても、ちょっとした隙間が出来てしまいます。目に見える隙間ではなく隙間風を感じる程でもありません。ですが、この隙間から外気が入り、この隙間が多ければ多いほどエアコンの効きも悪くなります。高気密の家はこの隙間を断熱材や気密テープなどで塞ぎ隙間を極力つくらないようにします。高気密をうたうハウスメーカーはこの隙間がどのくらいあるのかを表すC値(住宅の隙間の面積を延床面積で割った値)を提示している会社もあります。→気密について、より詳しく知りたい方はこちら!
窓や壁を通して屋外の熱が屋内に入ってきます。それを防ぐために壁の中に断熱材を入れ、断熱性能を高めたり、断熱性能の高い窓を付けた家が高断熱の家なのです。高気密・高断熱の家は夏の暑さが内部に入りにくく冷房効率よく屋内を冷やし、さらには一度冷やした屋内を暖まりにくくしてくれます。逆に冬場は外の冷気が屋内に入りにくく、暖房効率もよく、そして冷めにくいのです。要するに一年中快適な室温で健康的に過ごせて、光熱費の節約になるのが高気密・高断熱の家と言えるでしょう。→高断熱について、より詳しく知りたい方はこちら!
外気の影響を受けにくいメリットを紹介しましたが、気を付けたい事としては結露の問題です。結露は温度差で発生します。冬で言うと外気の寒さと建物内部の暖かさの差(温度差)で結露するので、窓ガラスや壁の内部に発生する場合もあります。この結露の問題を解消するために住宅には24時間換気システムの設置が効果的です。気密が高いと換気は効率よく出来、また気密が良くても断熱の低い窓ガラスには結露します。暖かい空気に含まれる余分な湿気を換気することで排出することが重要です。結露やカビが発生にくい建物は家の中に温度ムラがなく気密、断熱、換気のバランスの取れた建物であり、健康にも良いのです。
もう一つのデメリットは、暖房器具の種類にある程度の制約が出ることです。例えば石油ストーブは室内の二酸化炭素濃度が上がってしまうため定期的に換気する必要があります。換気してしまうと、せっかく暖めた室内を冷やしてしまうことになります。そのため、高気密・高断熱の家には不向きと言えるでしょう。
じゃあ、高気密・高断熱の家を作ってください!と突然言っても、きっと難しいでしょう。やはりこれは実績がものを言うと思います。実際に高気密・高断熱の家づくりに力を入れている会社を探しましょう。予算が合わないので性能を落としましょうというような会社はたぶん、力を入れていないと認識して良いでしょう。性能の良さは快適な住環境をつくるだけではなく、省エネになりお財布にも優しく、さらに結露やカビを防ぐので建物の耐久性もアップする良いことづくめなのです。
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