2020.08.02
家づくりをする方が悩む1つに、リビングの広さをどうするかがあげられると思います。「20帖以上は欲しい!」「最低25帖は必要だよね」「広ければ広いほど良いな」など、広さを重視する方が多いと思いますが、リビングに快適さや満足感をもたらすものは広さだけではありません!広さ以外に気にしてほしい3つのことをまとめてみました。
最近ではリビングという1部屋で考えるのではなくLDKという大きなくくりで広さを表す場合が多いですが、例えば下記の図面<A>のようにLDKが約15帖の場合、実際にはキッチンが約4帖、ダイニングが約5帖、リビングが約6帖ほどになります。家具を置いたりすると、実際に使用できる広さはもう少し狭いかもしれません。 リビングだけで考えた場合、床から天井まで窓もなくドアもない、いわゆる壁の部分は赤い破線部分です(<B>参照)。その壁の前にテレビを置くことを考えた場合、例えば50インチのTVですと幅が約1150mmですのでそれ以上に大きなテレビ台を置く必要があり少し壁の幅が足りないとわかります。
では、ソファの向きを変えて<C>のようにした場合はどうでしょう?窓と窓の間に壁はありますが、やはり壁の幅は少し足りないということがわかります。
単純にテレビを置くための壁というだけではなく、壁がある程度ないと何を置くにも困るものです。そのため、壁を広くとれるようにまず和室への入り口ドアを図面上側に移動すると広い壁がうまれます(<D>参照)。もちろん、リビングと和室とのつながりはそのままありますので、大きく何かを変更したようには感じません。
また<E>のように、リビングスペースの中心にあった窓を端(玄関側)に寄せることでここにも広い壁がうまれます。
このように、ドアや窓をずらすことで同じ広さのリビングの家具配置が楽になります。
さらに、<F>はトイレの前の通路部分を収納にしてみた場合です。リビングの広さはかわらず収納する場所が増えたので、部屋の中に置く荷物を減らすことができます。
このように部屋を広くするのではなく、壁や窓、ドアの位置を工夫することで使い勝手が良くなることが分かります。
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LDKの形にも色々あります。LDKが合計約18帖の場合でご紹介します
①直線タイプ
LとD、Kを一直線に並べた形で対面キッチンのタイプです。一般的なのでよく見かけるかもしれません。このタイプは家具の置き方がある程度決まってしまいます。リビング部分は約8帖。ゆったり使えます。
②直線アイランドタイプ
最近では特に人気のアイランドキッチン。①と同じ形でアイランドキッチンにすると、リビングの広さは少し減ります。その代わりキッチンとダイニングの間に壁がない分、広く感じられます。
③L型アイランドタイプ
キッチンがリビング側から見えにくくなるので、パッと見は狭く感じますがキッチンからはダイニングもリビングも目が行き届くので、とても使いやすい配置です。
④L型独立タイプ
キッチンを完全に独立させているので、どちらかというと18帖のLDKというよりも13帖のLDと言った感じになります。
⑤リビングセパレートタイプ
家族の憩いの場所リビングを独立させたタイプ。リビングとダイニングの間にセカンドリビングとしてウッドデッキなどを設けると外と中の繋がりがうまれるので、より広く見えます。
同じ18畳でもLDKをどんな形にするかで、広さの感じ方がずいぶんと変わります。
どんなLDKにしたら、どんな広さに感じるのか、どのようなスタイルのLDKが良いのかをまず考えると良いでしょう。
今まではLDKの部屋の広さや形の話をしてきましたが、もっとも気にして欲しいこと、それはLDKに収納があるかどうかということです。下記の図面<a>を見てみると、LDKは20.5帖と比較的広くゆったりとしており、理想的だと思うかもしれません。しかし<b>の赤い斜線部分の約5帖は一体どのように使うスペースだと思いますか?子供のいる方は、おもちゃを広げて遊ぶスペース、またはヨガをしたりする方もいるかもしれません。さらに注目して欲しいのは、これだけ広いLDKなのに収納スペースが見当たりません。LDKの横の和室の収納に片付けるということも出来ますが、身の回りの物やおもちゃなど、収納したい、隠したいものは想像以上に多いと思います。
ここで、この5帖を収納スペースに変更するということを考えてみます。
<例1>元々リビングスペースと考えていた場所を収納にすると、かなり広いウォークインクローゼットが出来上がります。もちろん、その分LDKが狭くなりますが、収納スペースを活用することで、LDKに置くものが確実に減ります。またこれだけ広いのでワークスペース兼用としても良いですね。<例2>和室とキッチンの配置を交換してみた場合です。そうすることで1つ1つは小さいですが、収納を3ヶ所つくることが出来ました。
またキッチンとダイニングが南向きになったことで、明るい食事の時間になりそうです。
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いかがでしたでしょうか? 家の中でも特に家族が集い、多くの時間を過ごすことになるLDKは、やはり快適な空間に仕上げたいものですよね。今までLDKの広さにばかり目が行きがちだった方も、壁や窓の位置、LDKの形、そして収納スペースをうまく配置することで、より快適な満足のいくLDKが出来上がり、住んでから後悔することも少なくなるでしょう。
ぜひ、上記を参考にしてみてくださいね。
→キッチンとダイニングテーブルのレイアウトの参考例はこちらから【間取りあり】